MP3の中はいつもカオスなんですが,ここ最近のヘビロテはこちら。
「夜空ノムコウ」の作曲者として有名な川村氏,おいら冬になると聞きたくなるんですよね。
曲がまた,すごく抑うつ的というか,喪失しっぱなしなんだけどぎりぎりのところで踏みとどまるというか,とにかく切ない。
しかもその切なさが夏のものではなくて,身を切るような冬の切なさなんですよ。
「
アケボノ」とかね。
曲がきれいなんだけど歌詞が哀しいし。
「
お引越し」とか「
Here There」とか,もろ喪失の歌だし。
しかし彼女が歌う「夜空ノムコウ」は,むしろ決然としていてスッキリしている感じなのが意外なのです。
あちこちでカバーされている感のある夜空ノムコウですが,それぞれの歌い手によって味が違うのが面白い。
SMAPはもちろん,小田和正氏もお気に入りで,「クリスマスの約束」の時に歌ってましたし,作詞者のスガシカオ氏も歌っていて,それぞれ味が違うのですが,これってば歌の上手い下手ではないのですよね。
時代の風と,歌そのものと,歌い手の声と,聞き手が歌い手に投影するものと,それらがすべてあいまって,歌の味になり,力になってるような。
SMAPが歌ってミリオンセラーになったというのは,これらが上手く作用したのだと思います。
SMAPの,決して安定しているとは言えない歌唱力と,「あの頃の未来に/僕らは立っているのかなぁ」というフレーズに向かってすべてを込めたという楽曲とが,不安に揺れる時代を映し出したんでしょうね。
歌と,「その時の」SMAPによる歌唱と,曲発売のタイミング。どれが欠けても,おそらくあそこまでのヒットはしなかったんだと思うのですが,いかがでしょうか。
そしてカバーと言えば,こちらもよく聞いています。
目玉は「サヨナラ」のようですが,すごく溌剌としてるので,好き嫌いが分かれるかも。
強調されているシンコペーション(だっけか?)のために,マーチみたいに聞こえるのが溌剌さの源泉だと思うんですが,おいらはその日のコンディションによって聞こえ方が違います。
出色はこっちよりも,村下孝蔵の「
初恋」のカバーでしょう。
カバーと言うよりリアレンジと言った方がいいような気さえする。
オリジナルは
「少年が大人になって初恋を思い返す」
というテイストで,竹善版は
「
悪い大人になってしまった少年が初恋を苦く思い出す」
といた風情。
酒とタバコと場末のにおいがぷんぷんしてます。
“浅い夢だから/胸をはなれない”というフレーズがあるのですが,この“浅い夢”が,オリジナルだと普通に,ああ初恋のことね,と思うのですが,竹善版だと初恋を思い返すことまでもが“浅い夢”であるかのごとく聞こえます。
面白いです。
上記アルバム2枚とも,冬の空気によく似合います。もしよかったら,お勧めです。
願わくば,小田和正あたりがカバー集出してくれますように・・・→人気ブログランキング