2007年12月15日 (土) | 編集 |
最近おいら,ジャネの『人格の心理発達L'évolution psychologique de la personnalité』(1929)読んでたりするんです。もちろん原文は歯が立たないので,関根訳なんですけどね。
人の成長発達と記憶と時間について,思うところがありまして。体験の経験化とか,経験の現在化とか,そのあたり。
つかこの本,新訳されてもいいと思うんですよ。すごいいい本です。
一世紀近く前に,ここまでの示唆を与えてくれていたジャネという人は,どれだけすごい人なんだろうと。
松木先生辺り,やってくれないだろうかー。
版権の関係とか,あるんだろうかー。だとしたら,せめて再販してほすぃ。
この本でジャネを再評価したハーマンはやっぱり原語で読んだんだろうかね。だとしたらすごい。
いや,だとしなくてもすごいんだけど。

心的外傷と回復心的外傷と回復
(1996/12)
ジュディス・L. ハーマン

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閑話休題。
この刺激的な本を読んで思うことは一杯あるのですが,まずね,人間,楽しい時はつらいことをどっかに追いやってしまって,つらい時はその逆だ,という記述があるんですね。
この中のエピソードにも,そういう台詞をはくキャラクターが登場しますし。

MIND ASSASSIN 5 (5)MIND ASSASSIN 5 (5)
(1997/01)
かず はじめ

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(異国の雪降る街,だったかな?これ読むとドイツのクリスマスマーケットにやたら行きたくなるんだよな~)

ま,そらそうだよな,と思うんですが。
でもその辺りのくだりを読んでると,自分のケースの子たちが,この先どういう風においらとの時間を思い出すのかなあ,などと,詮方ないことを考えたりしてしまうのですわ。
そして,あの子たちが,鬱々として,自分のことさえもキライになってしまいそうな日常の中で,せめておいらと話した日ぐらい,
「ああ,世界はそんなに悪いもんじゃないのかも」
という感触に包まれて,眠りについてもらいたい,というささやかなようで大それた,自分の中の祈りに気がつくんですよね。

そんでもって,おいらとのやり取りが終わって,いつか,つらいことで一杯な日々がまたやってきたとしても,その時,

ああ,もうその人の顔も名前も忘れてしまったけど,昔自分は確かに,とてもフェアに誠実に大事に扱われたことがある

と,思い返せるような,マッチ売りの少女のマッチのように,その子の未来にあたたかな光を投げかけられるようなかかわりを持ちたいよな,と,しみじみ思ったりもする。

昔のおいらなら,思い出なんて腹の足しにもなんねえよ,と嘯いていたと思うのですが,子どもと関わってると,ほんとそう思います。

年取ったなあ,おいらも。→人気ブログランキング
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テーマ:心理学
ジャンル:学問・文化・芸術
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