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障害を対象化しないということ

psy-pubさんとこの記事読んで,発達障害を対象化しないということ という,この本↓の中の記事を思い出したおいらです今日和。

スペクトラムとしての軽度発達障害 2 (2) 現代のエスプリNo.476スペクトラムとしての軽度発達障害 2 (2) 現代のエスプリNo.476
(2007/02)
石川 元

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そして,その書き手は当然というか,白魔女村瀬嘉代子様なのですが。
うーん,これって,障害を対象化しない,ということについて,村瀬先生が書かなくてはならないほど,障害や病は対象化されてしまっているのかなあ。
発達障害,というものに対して,杉山御大と村瀬先生の取られているスタンスは,非常に対照的ですよね。
で,おいらはというと,ええ,村瀬派ですが何か?

だってね,発達障害を対象化しようとしてる人たちみてるとね,

自閉だろうと多動だろうと子どもだろうとエイリアンだろうと,相手は生き物で,生きている「人」ですよね?
ってことは,最低限尊重すべきラインというのも,ありますよね?
それさえ尊重しないって,どういうことなんでしょうかね?
ああそうですか,人は尊重しないでプログラムを尊重するわけですか。

なーんて思ってしまうですよ。

そもそも人はそれぞれ,発達障害があろうがなかろうが,精神障害があろうがなかろうが,その人は大切なからだとこころをもって,その人自身の,大切にされるべき世界に生きているわけですよ。
まさにこの本のいうとおり。

自分自身をみる能力の喪失について―統合失調症と自閉症の発達心理学による説明自分自身をみる能力の喪失について―統合失調症と自閉症の発達心理学による説明
(2005/12)
ラインハルト レンプ

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その人の生きる世界(レンプのいうところの隣接現実)を尊重しながら,その人と共に,どうにかこうにか,他者の世界との折り合いをつけていく,その作業が臨床的営みというやつで,そこんとこを考えるのが,臨床家の仕事じゃないのか。
それが障害や病を対象化しないということならば,そんなの大前提じゃないかと。
これは本当においら,当たり前に,普通のことだと思っていた。
障害だの病気だの,単なる便宜上の線引きでしかないのに,なんでブレイクスルーできない,ないしはしようとしないのか。

障害や病を対象化することの理由として考えられるのは,実践の中で辛い局面に遭遇した臨床家が,自分を励ますためにしてきたこと,というのが,理解できることではあるのですが。
だってそうでなきゃ,クライエントにとって,フェアじゃなさ過ぎる。

杉山御大が対象化を突き詰めていけば,それはむしろ汎化に繋がるような気はする。でもそれは現実にはやっぱり,「気がするだけ」なんじゃないでしょうか。
例えば診断名がつくと同時に,「暴れん坊な太郎君」は「発達障害の太郎君」に変わる。
その事が,クライエントにどんな利益をもたらすのか。
それで杉山先生のような優れた臨床家に巡り会えればいいですけれど,残念ながら,そんなことはまずないと言っていい。
そうなると,後は推して知るべしでございますよ。
障害の外在化なんてされない。本人の外在化はあり得るけれど。
そんなのはとんでもないことだと思うけど,そのとんでもない状況がありふれたことになっている。
発達障害だろうと暴れん坊だろうと,太郎君は太郎君のはずなのに。

つか,その人が発達障害だから支援が必要なのじゃなくて,困っているから支援がいるのだというふうに考えるのは,シンプルすぎるんでしょうかね。

病のような一過性のものではなく,障害だからこそ,長きにわたる支えが必要だってのは分かります。
でもそれは支援のスパンを考えたときに出てくることで,支援の存在理由にはならない,と思うのです。
発達障害でもそうでなくても,困っているなら支えましょ,という自由で軽やかな発想に,何でならないかなあ。
支援をしてくのに,それ以外の理由付けなんて必要ないような気がするんですけど。
ああそうか,これがおいらの,「自閉屋さん」への違和感の元なんだ。
間口が狭いから。

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  • posted by
  • 2008.02/08 09:31分
  • [Edit]

追伸

・・・非公開にチェックが入っていたよ。ОTL
もういいや、非公開のままで。ではでは。
  • posted by moo
  • URL
  • 2008.02/08 09:33分
  • [Edit]

ありがとやんした。

どうもです。

自分で書いてるとどうも歯切れが悪いなと思うのですが,専門家ならではの歯切れの良さはやっぱり違うなと,自分にはとても書けないことが書いてあると,感服します(当たり前なのですが)。

で,なるほど,なるほどと唸りつつ,小倉-滝川論の趣旨は,対象化する側の問題ってところかなと思い,ぽちこさんが村瀬先生やらを引きながらすすめてるとこもそういうことですよね(で,いいんですよね?)。

一方,対象化される側にとって,対象化されることの意味っつうのは,結構,多義的な感もあり,対象化する側がそこを含んでるか含んでないかで,また印象が変わってくるのかもなあとも思ったりして。

また,過激な教条を唱えてるその人自体は,意外とその教条の過激さを自覚してる(あるいは反対する立場をリベラルに捉えられている)場合が多いけど,その教条に感化される人たちは,それを自覚してなかったりするという,よくある図式もあるような気もして(学派対立とかにも)。

中沢たえ子先生が「自閉症に対する考え方は変化してきた,ただ依然となんら変わらないのはそこに生きる子どもたちの姿であり,親の子育てに戸惑う姿である」と書いていたのを思い出しますた。なんかそういう認識があるのなら,発達障害というひとつの文脈すらも,利用可能なものとなる,なんてテキトウなことを書いてみたりしてどうもスイマセン。
  • posted by psy-pub
  • URL
  • 2008.02/08 15:26分
  • [Edit]

ぽちこさんは美しい

>障害の外在化なんてされない。

ああ・・・。
「“障害”そのものが悪いんだ!」と言うバカタレもいますがね。
バカタレ過ぎて呆れますが、そいつに指導されている学生は不幸だ。

>つか,その人が発達障害だから支援が必要なのじゃなくて,
>困っているから支援がいるのだというふうに考えるのは,
>シンプルすぎるんでしょうかね。

いつだって、シンプルなのは美しいこと。(´<_`  )うふ

そんなわけで、
psy-pubさんのところに今からこっそりお邪魔してきます。

※このコメントはぽちこがmooさんのお許しを得て公開したものです。改変等は加えておりません。
  • posted by moo
  • URL
  • 2008.02/14 11:39分
  • [Edit]

お返事遅くなりました;

>mooさん
コメント,ありがたく公開させていただきました~。
美しい・・・うふ。えへ。

>「“障害”そのものが悪いんだ!」と言うバカタレもいますがね。
>バカタレ過ぎて呆れますが、そいつに指導されている学生は不幸だ。

そうやってバカタレは再生産されていくのですね・・・
お前の頭が悪いんだ,と言ってやりたいなあ。
  • posted by ぽちこ
  • URL
  • 2008.02/14 11:42分
  • [Edit]

TBできませんorz

>psy-pubさん
コメント&TBありがとうございます~。
お返事が遅くなってごめんなさいです。
そして何故か今まではできていたTBができなくなってるというorz

>小倉-滝川論の趣旨は,対象化する側の問題ってところかなと思い,ぽちこさんが村瀬先生やらを引きながらすすめてるとこもそういうことですよね(で,いいんですよね?)。

そうですそうです。
これって古くて新しい議論だと思うんですが,ここ数年の発達障害ブーム(プ のおかげでまた活発になってきてる印象があります。
そこにナラティヴだEBMだと絡ませて来る人もいるので話がややこしくなりがちですが,本質はもっとシンプルだと思うのですよね。

>対象化される側にとって,対象化されることの意味っつうのは,結構,多義的な感もあり,対象化する側がそこを含んでるか含んでないかで,また印象が変わってくるのかもなあとも思ったりして。

おっしゃるとおりです。
そこを含めてるか含めてないかというのが詰まるところ,臨床家の質をも左右すると思うんですよ。

>過激な教条を唱えてるその人自体は,意外とその教条の過激さを自覚してる(あるいは反対する立場をリベラルに捉えられている)場合が多いけど,その教条に感化される人たちは,それを自覚してなかったりするという,よくある図式

そーですそーです。
杉山先生がああまでアグレッシブに発達障害という概念を普及させようとしているのは恐らく確信犯だと思うのですが,それを受けて深く考えない(考えられない)人たちは
ンマッ!発達障害!?支援プログラムないのかしら!?
と,子どもの姿無視して,自分たちがラクをする方向にしか事象を捉えられないのではないかと。

そして,杉山先生がことさらに発達障害を対象化することを啓蒙されるのは,多分立場の違いがあるのではないかなと思うのです。
この辺は別記事で書こうと思ってます。

>「自閉症に対する考え方は変化してきた,ただ依然となんら変わらないのはそこに生きる子どもたちの姿であり,親の子育てに戸惑う姿である」

素敵だなあ。その通りですよ。
その変わらぬ姿を見て,誰がどう支援をするのか,というところで今はつまずいている気がします。
これについてもまた,別記事で。
  • posted by ぽちこ
  • URL
  • 2008.02/14 11:57分
  • [Edit]

なんでだろ

Tバックほしいんですけどね,次のと合わせて……。

で,以下,自分の自分による自分定義の言葉遣いで,誤解・偏見・無知蒙昧晒しますが,やっぱ発達だろうと思うんですよ。発達あるいは進化,これを基本にすえれば,バイオもサイコもソーシャルもコンフリクトなしに統合できると。

そういう意味じゃ,分析ね,やっぱ自前の発達論もってるから,良いね。行動主義もね,根本に進化持ってるから,良いね。相容れないことになってるけど,相容れますよ,きっと。こいつらバイオと噛み合うはず。よくわからんですが,認知とかロジャーズとか(ユングとか蜂の頭とか)はその後だろうと思う。高次ですよね。基本は発達だろうと。

でも臨床心理さんと発達心理さん,一見そうでもなさそうなのに,なんか仲悪いというか噛み合わないというか,なんでだろ? という長年の疑問あり。

……ポチコさんの記事読んでそんなこと思いました。

後は,保険診療とか政治経済がらみも絡んできて(というかそれがメインなのか),複雑になってる感がありますが,なんかそういう文脈で考えれば御大の『発達障害の子どもたち』は現場ガンバレの応援本に思え,旗振りの気負いはさておいても,良書だと思いました。

なんか,正義と悪の境界線のあいまいな現実の世界へようこそ,って感じですね。でもそこで奮闘してる人,僕は応援したいですよ!

妄言乱文ごめんなさいス。
  • posted by psy-pub
  • URL
  • 2008.02/15 18:25分
  • [Edit]

おっとっと

(ボタンを)ぽちっこさんの舌鋒の鋭さをマイルドに着地させてしまうのはもったいないとも思い,

>それを受けて深く考えない(考えられない)人たちは

これ「考えたくない」なんだろうなと思ったり

>自分たちがラクをする方向にしか事象を捉えられないのではないかと

これ「事象を捉える気がない」なんだろうなと思ったり,

……きっと基本的に怠惰なんでしょうね。あるいは「家庭の医学」イズムというか……。弊害というよりは,率直に言えば人権問題……。

以上,次の記事含め,刺激受けすぎて,肝心の自分のエントリが書けなくなったあげく,長文コメントを人様のブログで垂れ流すワタクシメなのでございます……サーセン
  • posted by psy-pub
  • URL
  • 2008.02/15 18:34分
  • [Edit]

長文歓迎です♪

Tバック,差し上げられました~。
改行すればよかったらすぃですorz

>発達あるいは進化,これを基本にすえれば,バイオもサイコもソーシャルもコンフリクトなしに統合できると。

そう思います。下手するととっちらかりますが。
身体も脳も時間も社会も文化も,発達ベース・進化ベースなら語ること出来ると思います。
認知やら何やらは,おいらのイメージだと高次というより基礎工事が出来てない感じです。

>臨床心理さんと発達心理さん,一見そうでもなさそうなのに,なんか仲悪いというか噛み合わないというか,なんでだろ?

多分臨床心理さんは目の前の事象を追いかけることに命をかけていて,発達心理さんはそこに至るまでの過程やこれからの道筋を視野に入れているからではないかと。
臨床さんは症状に気を取られて,文脈の中での事象の意味を問うことが出来ないでいる人が多いような。
「文脈」を持ってくるあたりが既に発達屋っぽいのですがw
点か線か,その差じゃないすかねえ。よく分かんないけど。

杉山御大については・・・うん,まあ,保留で(ぇ
そだちの科学でやってたカイエ・ソバージュについての書評を拝読すると,ベースは医療とは反対側の人なんじゃね?と思うのですが,お医者という立場でできることったらああいう形にならざるを得ない・・・のだろうなあと。
滝川御大や青木先生がいってることにしたって,ある意味自己否定ですもんね。
どっちも辛そうだなー。お医者さんってたいへーん。

>そこで奮闘してる人,僕は応援したいですよ!

ありがとうございます。
でも実はあんまり奮闘したくないんですよ(ぇ
子どものためになること以外はねw
  • posted by ぽちこ
  • URL
  • 2008.02/16 15:03分
  • [Edit]

マイルド違いますよ~

逆にどぎついかなあと思ってたんですが(;´∀`)

おいらが言った「考えられない」というのは「考える力がない」ってことです。
同じく「事象を捉えられない」というのも,「事象を捉える気がない」のも含みつつ,「捉える能力がない」のだということです。
そういう繁殖と食のことしか考えない,映画「エイリアン」のエイリアンみたいな輩によって子どもの人権や人格が侵害されてるのが,もしかしたら発達の現場なのか・・・?ザワザワ といやぁな予感を感じているおいらだったりします。

家庭の医学イズムw早分かりイズムとも言えますかねえ。
猪木イズムの方がよっぽど使い勝手よさそうだ。

記事の続き,首をキリンにして(古っ お待ちしておりますね~。
  • posted by ぽちこ
  • URL
  • 2008.02/16 15:12分
  • [Edit]

うむむ・・・

>エイリアンみたいな輩によって子どもの人権や人格が侵害されてるのが,もしかしたら発達の現場なのか・・・?

それは一部だーーー!と声を大にして言うぞ。
ってか、保護者が見たら悲しむじゃないか・・・。
すべての現場がそうではありませんです。ハイ。
  • posted by moo
  • URL
  • 2008.02/17 21:09分
  • [Edit]

そうなのかー

>mooさん
だといいなあ・・・>一部のこと
おいらの周りのバカタレ出現率は半端じゃないですからねorz
バカセンサーでもついてるんだろうかー。
  • posted by ぽちこ
  • URL
  • 2008.02/23 17:00分
  • [Edit]

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