2009年06月15日 (月) | 編集 |
おと な りを観てきました。
友人のいとこが脚本家ということで,勧められて観て来たのですが,おもしろかったっす。
とりあえず,主人公の一人,聡を演じる岡田くんが何をおいても美し~い。
アパートのお隣同士に住みながら,すれすれのところで顔をあわさずに暮らす2人の男女が,音を介して恋に落ちていくという,ありそうでなさそうなファンタジックな話です。
ヒロイン・七緒は麻生久美子ちゃん。

タイトルはもちろん「お隣」と「音鳴り」をかけているものと思われますが,うむ,音の使い方が非常に印象的です。
七緒の玄関の火箸風鈴の涼やかな音,目覚まし時計の電子音,コーヒーミルで豆を挽く音,そして七緒の鼻歌…
薄い壁一枚を通して聞こえる生活音が生き生きと,聡と七緒,お互いの耳に届くのです。

それらを通して徐々に徐々に,観ている側はじれったさを感じるほど,ゆっくりと気持ちを育てていく二人,なのですが。
ある晩,「生活音」のはずだった七緒の声が,聡に「声」として聞こえてくるのです。
あれがたぶん,この映画のクライマックスだったのだなあ,と今になって思います。
単なる「好ましさ」が「恋」へ向かって加速するその瞬間を,音を介して上手く表現していたなあと。
ちなみにその歌はこちら。これはカバーだけど。



にしても,その人の発する音が声に変わるって,とても劇的なことですよね。
それが音になるか声になるかは聞き手の関心の質と量によるってことじゃないですか。
その仕組みに気づかされて,やられたなあという感じ。

そう考えてみると,岡田君は声の出し方がとてもうまい人だなあと思います。他の共演者も,声の力に敏い感じの人が多かった。
森本レオとか岡田義徳とか。

で,クライマックスを過ぎて,二人の意外な関係性がこれまたゆっくりと分かってきます。
単なるお隣同士から,二人は一歩踏み出すことが出来るのか?
その結末は?

エンドロールが本当に素敵です。恋がしたくなります。
一つ不満があるとすれば,もう少し早い時期の公開の方が,季節感があってよかったのかなあと思います。
でもまあ,梅雨のしっとりした空気感に合ってると言えば合ってるし,いいっちゃいいんですが。

何かこう乾いちゃってるわーというそこの方,ぜひ観てください。

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